自己PRは“すごさコンテスト”なのか?
「学生時代に最も力を入れて取り組んだことは何ですか?」
「あなたのセールスポイントは何ですか?」
“自己PR”と呼ばれる設問がエントリーシートには必ずある。
でもエントリーシートを添削していると、「自己PRって そもそも何を書くんですか?」と聞かれたりします。
たしかに「どんなエピソードを引いて、どこをPRするか?」が悩みどころ。
そこで、自己PRにおける“エピソード”と“セールスポイント”の考えかたを示してみようと思う。
ズバリ言うわよ!
自己PRには、「同じシチュエーションにあった誰かにはできなかっただろう/やろうと思わなかっただろうことで、あなたができた/やろうと思ったわけ」を書くんだと考えています。
というのも以前述べたように、新卒採用における選ばれる/選ばれないはパーソナリティをわかりよく伝えられる/伝えられないで決まると思うから。
そして、パーソナリティは他者との違い、それも行動の違いによく表れると思うから。
だから僕は、自己PRに「同じシチュエーションにあった誰かにはやろうと思わなかっただろうことで、自分がやろうと思ったわけ」を書くように心がけてきました。
たとえば、編入したことを自己PRに書いた。
編入すると、単位取得の遅れから4年で卒業できない可能性があった。
にもかかわらず「やろう」と思ったのは、「やりたいことをやれば、全力で努力できる」と確信していたから。
そして、「」の“考え”が自分のパーソナリティなんじゃないかと思った。
だから「リスクを恐れず挑戦したぞ。すごいだろ」という自己PRから、「やりたいと言い出したことは全力でやりとげます」という自己PRに変えた。
つまり、自己PRを次のようなステップで考えていた。
- ほかの誰かがやろうと思わない体験を“パーソナリティを示すエピソード”に選ぶ。*1
- やろうと思ったわけを“きわめて具体的な考え“になるまで言語化する。
- 「パーソナリティがやりたい仕事にどう活かせるか?」を考える。
自己PRは“すごさコンテスト”じゃない。
パーソナリティをわかりよく伝えるためのものだ。
だから、「同じシチュエーションにあった誰かにはできなかっただろう/やろうと思わなかっただろうことで、あなたができた/やろうと思ったわけ」を書くべきだと思う。
*1:ただし すごさを競うのでないように、奇をてらうのでもないということに注意。