なぜ、それでも就職しようと思ったのか?(後編)

就職活動の末、「やりたいことなんてないかもしれない」と僕は思った。


なぜなら、「経験したことでなければやりたいと確信できない」と悟ったから。
つまり、「やりたいことはもうすでにやってしまっている」ということだ。


経験したことでなければやりたいと確信できない。
だとしたら自分は、仕事選びに足るほどやりたいことをやってきたのだろうか?
「やりたい!」と確信できるほどやってきたのだろうか?


何もやってこなかったんじゃないかと思った。
エントリーシートに書くような「やってみたい」はあってもそのまま。
“今やらない理由”を考えてきて先送り。
「やらない」「やらない」を繰り返して、とうとう一番やりたいことが分からなくなったのだ。


だから、「やりたいことなんてない」と思った。


それでも、なぜ就職しようと思ったのか?
それは、「何かをやること」こそが今求められていると思ったからだ。


今までの23年、「何がやりたいんだろう?」を考え続けて何もやってこなかったんだろう。
だとしたら、今まさに求められていることは「どれをやろうか?」をこのまま考え続けることじゃない。
「どれでもいいからやってみること」こそが就職活動の結論として求められている思った。


やってみることの中から「やりたい!」が見えてくるとも思った。
やってみた結果それがやりたいことでなくても、やりたいことの選択肢が絞られていくことで前に進めるとも思った。


だから、僕はそれでも就職しようと思った。


そして今、仕事に限らず やりたいと思ったことはやってみようと思う。
「なぜやってこなかったのか?」と「なぜやらないのか?」を考え、やっていこうと思っている。